20数年前の小エッセー②

そして、妊娠後期から妊娠健診通いが始まりました。

鈍行列車に乗って「汽車こ(秋田訛り)」好きの息子と2人、八戸に通うこと2ヶ月余り。

春は花見列車に乗ったがごとく、満開の桜を見ながら優雅に行き、健診も3分に終らず納得ゆくまで時が与えられました。

病院では出産する場合と時間のすごし方、心の持ち方がことごとく違うなーと感じました。

4月末に新居も完成し、予定日1週間前に、やれオープンハウスだ、引っ越しだ、とバタバタしていましたが兆しはなく、40過ぎの健診で「まあ、2、3日以内かな」と言われ帰宅して、赤ちゃんの好きな時期があるのだから、マイペースに待とう、と丁度引越しの最後を飾る大物(冷蔵庫)を搬入しての翌日。

来ました、来ました≈(陣痛の波)完全な引越しを待っていたかのよう、ナイスタイミングな赤ちゃん。

その日は珍しく息子も目を覚まし、夜中風呂に一緒に入りながら1時間に4回位来る痛みを感じつつ冷静に行動していました。

朝を待ち、産院にTELし、「じゃそろそろ入院しましょかー」となり、予想を裏切られたかのように夫は「えーまだって言ってたじゃー」と反応。

そして出勤するかのように各自、いそいそと準備をし、「いよいよかー」と家族で赤ちゃんを迎えられる喜びにドキドキ。

1時間半余りの八戸ドライブに出発しました。